ちなみに今回は過激な描写等あるので、お腹の弱い方、8歳未満、100歳以上の方にはお勧めできません。笑
自己責任で読んでください。
こんにちは!夫です。皆様お元気でしょうか?
以前、スペインの好きなところの一つとして、食べ物が美味しいことを挙げました。そこで今日は、その中でも特に好きな、スペインの好きな食べ物ベスト5をお届けしたいと思います。
ただし、今まで散々語ってきた生ハムについては、それが一番に決まっているので選外にしたいと思います。
第五位 アンチョビ
スペイン産のアンチョビは本当にうまい!
酒のつまみとして最高だ。アンチョビとは日本でもお馴染みの食材で、カタクチイワシを塩とオリーブオイルに漬けたものだ。
日本では、サラダに乗せたりパスタに使ったりする印象だ。アンチョビ自体、ギリシャ、イタリア、ポルトガルなども作られているが、スペイン、そしてカンタブリアという街で作られているものが世界で最高品質とされている。
カンタブリアだ、皆様も聞いたことないだろうか?
そう、あの村上龍と小池栄子の凸凹コンビの掛け合いが面白い。小池栄子は当時変哲のないグラビアアイドルとして出てきたが、こういった番組の司会をするまでに至るなど、非常に息が長く感心する。恐るべし小池。(←ツッコミ待ち)
と、気を取り直して、カンタブリアはスペイン北部の州でバスク地方の西にある大西洋に面した州だ。州都は銀行の名前でも有名なサンタンデールだ(サンタンデール銀行はスペイン最大の銀行)。
ここ産のアンチョビは全然違う。本当に全然だ。他産は基本しょっぱい、だからサラダやパスタに使うし、パンの上に載っけたりしないとしょっぱすぎる。
カンタブリア産は、あまり塩っぱくなく、脂が乗っていて味がめちゃめちゃ濃厚。チーズとさえ思わせるような、ねっとりとした食感で旨味がしっかり下にまとわりつく。
とにかく最高!スペインに来たら是非試して欲しい!
第4位 魚の炭火焼き(特にヒラメ)
以前も言ったように、魚介の種類が豊富なスペイン、バーベキューでも魚が主役になることがある。
そして特に美味しくて有名なのは肉厚なヒラメだ。
日本では刺身で食べることが多いと思うが、ここでは焼き魚の代名詞というとヒラメ。
特に大西洋に面した、北側でよく食べられる。
この写真のようにヒラメ専用の焼き網まである。まさに見た目は、野球の審判が頭にかぶるやつ、あるいは剣道の防具だが、これにヒラメを入れて炭火で焼くことで、皮が網にくっつかずに簡単にひっくり返せて、両面こんがりジューシーに焼けるのだ!
そして、野球の審判をするときがあれば、これを洗ってかぶれば良いわけだが、残念ながらスペインでは野球は全く盛んではない。
だからハロウィーンのコスチュームとして、13日の金曜日のジェイソン風にかぶることも可能だが、怖くないし全く盛り上がることはない。
話はそれたが、こっちのヒラメは半端ない。
とにかく肉厚でジューシーめっちゃくちゃうまい!一番最初に食べた時は、正直驚いた。脂の乗ったゼラチン質な皮も炭でパリッと焼いて、分厚い身と一緒に口に運べば、We Are the Champions, my friend。これはマスト!
ただ、焼き魚(というかなんでもだが)の食べ過ぎには要注意だ。こんなエピソードを紹介しよう。
2017年夏に、私たち一家はサン・セバスチャンを訪れた。以前も紹介した通りスペインきっての美食の街だ。
そして、その時にサン・セバスチャンから西に30キロの海沿いにある、ゲタリアという漁師町まで足を伸ばした。ものすごく小さい街だが、新鮮な魚介類が食べられることが有名で、星付きのレストランがいくつかある。まさに自称美食家としては、避けては通れない街だったのだ。
ゲタリアまではこのような断崖絶壁のビーチが続く
そこで一番有名なのはElkano(エルカーノ)というレストランだが、そこは予約が取れなかった。侮った。ちなみにエルカーノとは、16世紀にいたこの街出身の英雄、セバスチャン・エルカーノという探検家から取ったわけだ。
結局、同じくミシェラン星を持ったKaia Kaipeというレストランに入り、海沿いにあるレストランは景色も素晴らしかった。
もちろん味は言うまでもなく最高だ。ただ、その時は実はヒラメではなく、カブラッチョと呼ばれる日本で言うとこのカサゴのような魚の炭火焼きを食べた。うーん、思い出すだけでオナラが、いや、よだれが。。。
カブラッチョの炭火焼き
ただ、悲劇は突然やってくる。いや、喜劇とも言うべきか?!
話は変わるが、私は欠点だらけのただのおっさんだ。
その中でも一番治したいのは、お腹の弱さだ。何かとすぐにお腹を壊す、もう何十年も付き合って上手くコントールできているが、近くにトイレがないといつも心配になってしまう。
長距離バスを乗るときは、いつも先に、「このバス、トイレってついてます?」と、挨拶より先にドライバーに聞く。
頭の中にバルセロナのどこに綺麗なトイレがあるか、完璧に叩き込んでいる。結論として、バルセロナのトイレは、ニューヨークのトイレより、100倍綺麗だ。
さて、話は戻るが、レストランで会計を済まし、サン・セバスチャンまでのバスに乗る。
田舎町からのバスなので、22時くらいだったが、もう最終バスだった。あまりの美味しさから食べすぎたのか、またソースの中で存在感を放っていたニンニクがお腹を刺激したのか、急にものすごくお腹が痛くなってきた。
サン・セバスチャンまで約40分、我慢できるか?
自問自答したが、答えはノーだった。
かと言って、車内にトイレはなかった。体をクネクネさせ耐えるが、周りの人には新手のダンスとして映っていただろう。パラパラの次はクネクネ、日本って変なダンスが流行るんだねーと。
山の中を通るので、バス停の間隔もめちゃくちゃ長い。ここで一つの決断を下し、運転手さんに泣きついた。「もうここで降ろしてください!」と。
ケチ四天王と呼ばれた頃、メーターが上がる前に「降ろしてください!」とタクシーで言っていた感覚と似ているが、80円上がるか、漏らすか、今回は悲壮感が違った。
ただ、運転手さんの答えは、ノーだった。こんなところで降ろせるわけがないと。私も心の中で呟いた、こんなところで漏らせるわけがないと。。。
だが、なんとか我慢し、次の停留所に着いた。そして、嫁に告げた、「俺は降りるから、ロックと先にホテルに帰ってて」と。嫁も不安だったに違いないが、もう他に方法がなかった。
そして、何もないド田舎の停留所で下車した。
幸い、近くに川を見つけた。とりあえず河川敷までダッシュ。その時のスピードは非公式だが、世界陸上に出ても恥ずかしくないタイムだったかもしれない。少なくてもケイン・コスギより速かったはずだ。
ここから何があったかは想像にお任せするが、一つ良かったことは、私は比較的潔癖症なので、日本から持ってきたキレイキレイを持参していたと言うことだ。だから身も心もキレイキレイになった。
そして、とりあえずバスの停留所まで戻った。が、先ほども言ったように、乗っていたのは最終バスだったのだ。
まだサンセバスチャンまで15キロはあった。とりあえずホテルに電話して、タクシーを呼んでくれないか、と頼んだのだが、田舎すぎて、そこまでタクシーを出してくれる会社が見つからない、とのことだった。
歩いて帰るとしても山道だ。。。
地図上5キロ先にホテルがありそうだったので、そこまで歩いて朝までやり過ごすか。。。30分くらい右方左往した。
すると一人の女性が停留所に来た。聞いてみると、違う路線のバスがまだ来るとのことだった!ラッキー!
行き先はサン・セバスチャンの外れだったが、そこまで行ければあとは歩いてなんとかホテルにたどり着ける、助かったー。
結局バスが遅延で一時間以上待ったが、0時過ぎにはバスに乗れて、1時頃ホテルに無事に戻れた。
スペインって治安が良くて本当に助かったと思う瞬間でもあった!
パート2に続く。
夫